- キャンプで起こりがちな事故が知りたい
- また、どう対策したらいいかも教えて欲しい
こんな疑問に答えていきます。
日常生活とはかけ離れた自然の中で行うキャンプ、非常に開放的な気分になります。
不慣れな家族やワイワイ騒ぎたい大学生達など、様々なグループがキャンプを楽しんでいるのはよく見る光景。
しかし、キャンプって非日常で不慣れな分、事故が起きやすいんです。
事故は例えば下の3つ。
- お子さんが迷子になる
- ガス缶が爆発してケガをする
- 増水した川に流される
これらは実際に起きた事故です。
楽しいはずのキャンプですが、実は危険と隣り合わせ。
嫌な思い出を作らないように、キャンプでの危機管理方法と頭に入れましょう。
今回は、キャンプで起こりうる事故を紹介し、その対処法を伝授します。
この記事を見れば、キャンプ初心者でも安心してキャンプが楽しめるはず。
それでは、解説していきます。
キャンプで起こった実際に起こった重大事故と対処法を紹介
ここでは、キャンプで実際に起こった事故を紹介していきます。
- お子さんが行方不明になる
- ガス缶が破裂する
- 増水した川に流される
- 火に近すぎて引火する
- テントの中でストーブを焚き、一酸化炭素中毒になる
- ゲル状着火剤を継ぎ足して、自分に引火する
- ペグが風で飛んでいく
- スズメバチに刺される
それぞれ解説していきます。
お子さんが行方不明になる
好奇心の強いお子さんは、森の中にどんどん入っていって行方不明になってしまうことがあります。
行方不明になって6日目。
26日も捜索が続いている。
千葉・成田市に住む小倉美咲ちゃん(7)は、9月21日から、山梨・道志村のキャンプ場で行方不明となっている。
周辺では、26日は警察や消防、自衛隊など260人以上で捜索している。
警察は、現場から少し離れた別のキャンプ場や住宅にも範囲を広げて探しているが、いまだ美咲ちゃんの発見には至っていない。
出典:FNN PRIME
対策としては、絶対にお子様から目を離さないでください。
テントの準備や火起こしに一生懸命になるのはわかりますが、山の中は風景が同じなので、一度迷うと大人でも帰ってくるのが難しいです。
家族全員の安全を第一に考えましょう。
このタグはスマホと連携できて、スマホを操作してタグから音をならせたり、GPSでどこにあるか探せるというものです。
このような迷子防止タグをお子様に持たせてあげると安心ですね。
ガス缶が破裂する
料理などに使っていたガス缶が輻射熱で温められ、破裂する事故が起こっています。
4日午後2時15分ごろ、宮崎県延岡市東本小路の城山公園の広場で、花見の大学生グループが使っていたカセットコンロのガスボンベが破裂し、同市の20代男子学生6人が顔や腕などにやけどを負った。市内の病院に搬送され、3人が経過観察のため入院し、他は軽症。いずれも命に別条はないという。
出典:毎日新聞
この事故のキーポイントは「輻射熱」「間違った使い方」です。
輻射熱とは、電磁波で伝わる熱のこと。
ちょっと難しいので簡単に言うと、太陽のように直接触らなくても感じる熱のことです。
反対語は伝導熱。お湯に手を入れて感じる時の熱です。
紹介した事例では、コンロに乗せていた鉄板の輻射熱によって温められてガス缶が破裂したということ。
しかし、普通に使っていたらそんな自体は起こりません。
カセットコンロの上に大きな鉄板を置きガス缶を覆うという「間違った使い方」をしたので破裂しました。
ちょうど、画像の絵のような状態で使用したということです。
注意事項はしっかりと読んでから使いましょう。
増水した川に流される
増水した川に流されるのもたまに聞く話で、死亡例も少なくありません。
1999年8月13日より玄倉川の中州でキャンプをしていた横浜市内の廃棄物処理会社に勤める男性社員ら、子ども6人を含む彼らの家族、さらに社員の婚約者・女友達を含む18人が、翌日の熱帯低気圧の大雨による増水によって流され、社員5名と妻2名、1歳から9歳の子ども4名、社員が連れてきた女性2名を含む計13名が死亡した。
出典:wikipedia
川の中洲でキャンプをしていたら、増水した川に流されたという非常に有名な事故。
対処方法は下の3つです。
- 川の近くでキャンプをしない(中洲なんてもってのほか!)
- 上流の天気が雨だったら、さらに川から離れる
- 夜や翌朝に雨が降る予報だったら、さらに川から離れる
慣れないうちは川のそばにテントを立てないのが基本ですね。
火に近すぎて引火する
冬にストーブからの引火で亡くなった事例があります。
福岡県篠栗町のキャンプ場で17日深夜、テントが全焼する火災が発生し、中で寝ていた69歳の男性会社員が死亡する事故が発生した。
福岡県粕屋署によると、キャンプ場から同日午後11時ごろ「テントが燃えている。爆発音がした」と利用者から119番があり、全焼したテントの中から男性の遺体が見つかった。死因は焼死だった。
粕屋署の関係者によると、「寝袋のそばでカセットボンベを使うガスストーブを使用していて、気付かない間に燃え移ってしまったとみられる。寝袋は綿の入ったナイロン製で、引火しやすい素材だった。テントが跡形もなく全焼してしまうほど、一気に燃え盛ってしまったようだ」と話す。
出典:exciteニュース
冬キャンプは寒くてついつい暖房器具や火に近付きがちですが、可燃性のものを身につけて近づかないように注意しましょう。
特に、ストーブを焚いたまま就寝するのは危険です。
出来るだけ、火を使わないように温まるのをオススメします。


テントの中でストーブを焚き、一酸化炭素中毒になる
これも先ほどと同じように冬にテントの中でストーブを焚いて、一酸化炭素中毒になった事例です。
26日午後2時20分ごろ、青森県東北町の姉沼で、ワカサギ釣りに来ていた男性が「氷の上のテント内で人が倒れている」と119番した。駆け付けた救急隊員が、仙台市宮城野区の会社員、斎藤尚幸さん(23)と青森市の無職、佐藤麻生(まい)さん(32)が死亡しているのを発見した。
県警三沢署によると、2人は知人とみられる。目立った外傷はなく、近くに七輪と釣り道具などが残っていた。同署は暖を取るためのテント内で一酸化炭素(CO)中毒となった事故の可能性が高いとみて、詳しい死因を調べている。
出典:日本経済新聞
テントなので、苦しかったらすぐに脱出できそうですが、それもできないくらい急激に症状が出るのでしょう。
ヤバいって思ったら、もう遅い。
対処法としては以下の3つ。
- そもそもテントの中でストーブを焚かない
- 換気をよくする
- 一酸化炭素チェッカーを使う
寒いからストーブを焚いているのに、焚かないや換気といった選択肢は薄いですね。
ということで、一酸化炭素チェッカーがオススメ。
一酸化炭素濃度が高くなったら、音とランプで教えてくれます。
ゲル状着火剤を継ぎ足して、自分に火が付く
ゲル状着火剤の継ぎ足しで火傷をすることもあります。
18日午後8時ごろ、愛知県大治町砂子の会社員(25)宅の南方の空き地で、十数人がバーベキューの準備をしていたところ、男性(27)がコンロに継ぎ足したジェル状の着火剤が火のついたまま飛び散った。4~5メートル離れていた無職、高屋麗魅香さん(22)にかかり、上半身にやけどを負った。
県警津島署によると、病院に搬送された高屋さんは一時、意識不明の重体だったが、現在は命に別条はないという。着火剤は炭や木を燃えやすくする補助燃料。
出典:日本経済新聞
着火剤は絶対に火に継ぎ足ししてはいけません。
上の動画のように、火のついた着火剤が飛び散ります。
もともと燃やすために作られた着火剤ですから、消火は非常に困難。
着火剤の使い方は「薪→着火剤→火」です。
くれぐれも「薪→火→着火剤」にしないように!
ペグが風で飛んでいく
これは意外かもしれませんが、風の強い日に甘くペグ(キャンプを固定するための、地面に刺す杭)を刺すのは非常に危険です。
テントサイトがギリギリで張り綱を張るスペースが無いというケースもあると思いますが、回りの区画に声をかけて張り綱だけでもお互いのデッドスペースをシェアして全てペグダウンしましょう。
— ゅぇ☮ (@yuenico) August 14, 2019
ポールやペグをぶら下げたまま飛ぶテントは殺傷力のある凶器と化します。#RSR19
事故のない
テントやタープごとペグが飛んでいくパターンもありますが、ペグだけ飛ぶこともあります。
強風によってしっかりパワーを蓄えられて、思いっきり飛んでいくペグはまさに弾丸。マジで危ない。
対処法は以下の3つです。
- そもそもキャンプをしない
- 正しいペグの打ち方をする
- 長いペグを使う
強風時はそもそもキャンプをしないのが一番ですが、それでもやりたい方は正しいペグの打ち方を勉強しましょう。
地面に対して角度をつけてペグを打つのがコツですね。
そして、長いペグを使うと持ち運びは煩わしくなりますが、単純に抜けにくくなります。
僕は下の18cmのペグを使っています。
断面が楕円になっていたりと、抜けにくい工夫がされていて、実際僕も抜けたことありません。
僕はこのペグを「キャンプ三種の神器」のひとつと認定するくらい気に入っています。
スズメバチに刺される
自然には生き物がつきもので、その中には毒を持っている虫も多くいます。
出雲市消防本部によると、午前10時59分頃、出雲市立南中学校の教師から「12歳の女子生徒がハチに刺されて呼吸困難になっている」という119番通報が入った。消防車両7台(うち救急車5台)が、現場である出雲市にある渓谷「立久恵峡」に駆けつけた。
生徒33名のうち、11名が市内の病院に搬送され、1名が重症、10名が軽症だった。このうち女子生徒1名がハチに刺されたことで急激なアレルギー反応を起こす「アナフィラキシーショック」とみられる症状を呈していたという。
出典:ニコニコニュース
特に危ないのはスズメバチです。
7月〜10月は特に獰猛になり、集団で襲ってくる上に逃げても追いかけてきます。
対処法は以下の3つ。
- 黒っぽい服を着ない
- 香水や芳香剤を付けない
- スズメバチを刺激しない
スズメバチの天敵であるクマに間違えられないように、黒っぽい服装は控えましょう。
スズメバチは香水や芳香剤の匂いも好きなので、これらも控えておく。
そして、蜂たちは巣を守っているだけなので、刺激しないようにするのも大切です。
蜂を見かけたらそこでのキャンプは辞めるのが一番ですね。
もし刺されたら、振り切るまで逃げて、傷口を絞りながら綺麗な水で流し、出来るだけ早く皮膚科にかかってください。
キャンプで事故したとき用の保険もあるぞ!
意外ですが、キャンプなどのアウトドア活動で事故したとき用の保険もあります。
今まで紹介した対処法をしっかり守っていれば、よっぽど使用する機会はないとは思いますが紹介しておきます。
- モンベル野外活動保険
- LINE保険
モンベル野外活動保険
アウトドアメーカーのモンベルが「モンベル野外活動保険」というサービスを行なっています。
1日250円からで死亡・後遺症・入院・他人を傷つけた時・ものを壊してしまった時などの賠償をカバーしてくれます。
ただ、モンベルの有料会員でないと利用できないのが、ハードルが高いですね。
LINE保険
LINEからは「キャンプ安心保険」。
1日300円からで、モンベルと同じように広い範囲をカバーしてくれます。
LINEのアプリから簡単に加入できます。
まとめ:キャンプは事故が多いので、知識を取り入れていこう
キャンプで起こりうる事故のことがわかりましたか?
以下、この記事の簡単なまとめです。
- お子さんが行方不明になる:目を離さない!
- ガス缶が破裂する:正しい使い方をする
- 増水した川に流される:川の近くでキャンプしない
- 火に近すぎて引火する:火に近づき過ぎない
- テントの中でストーブを焚き、一酸化炭素中毒になる:警報機を使う
- ゲル状着火剤を継ぎ足して、自分に引火する:着火剤を火に追加しない
- ペグが風で飛んでいく:風の強い日はキャンプしない
- スズメバチに刺される:刺激しない
キャンプで事故や怪我が心配なあなた。
正しく行えば、キャンプはとても楽しいものなので、ぜひ挑戦してみてください!
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