キャンプで高価なOD缶より安いCB缶を使いたい。
でもCB缶って気温が低い冬だと使えないんだよね?
結局何度まで使えるの?教えて!
こんな疑問に答えます。
この記事の内容
- 【風・温度】CB缶は冬でも使えるのか検証した【結論:使えない】
- 冬にCB缶を使いたいのなら寒冷地用と風防を使おう
キャンパーの間では高価で入手しにくいOD缶ではなく、安くて入手が容易なCB缶を愛用している方も多いのです。
でも、あなたもご存知のようにCB缶は温度が低いと使えません。
僕は冬キャンプで「あれ、CB缶、全然点火できないんだけど・・・」って事態に遭遇して、お湯が沸かせなかった経験があります。
キャンプ場で拾った薪も湿ってて焚き火もできないし、本当に困った経験。
こんな思いはしたくない!ということで、100均のCB缶が何度まで使えるのか検証・レビューしてみました。
結論を言っちゃえば、「冬でも1℃程度ならCB缶は使用できる。風が少し吹いているだけで効率がグンと落ちる」です。
この記事でわかることは以下の2つ。
- CB缶単体では、冬では使えない
- どうしても冬にCB缶を使いたいなら寒冷地用を使う
CB缶は冬でも使用できるのか検証した【結論:使えない】
CB缶が何度まで使えるのか検証します。
前提の知識として、メーカーは10℃以上での使用を推奨しています。
なお、先に結果を書いておきます。
- CB缶は1℃までは点火する
- 火が点きさえすれば、火力は変わらない
- 少し風が吹いているだけで火力は大きく下がる
理論的な検証
そもそもCB缶はなんのガスが詰められているのか。
sotoレギュラーガスやsnowpeak銀缶、100均のCB缶は液化ブタンが詰められています。
「ノーマル」のカセットガスボンベの主成分であるブタンは、沸点がマイナス0.5度ですから、氷点下の環境ではガスをボンベを外に取り出すことができず、使用することができません。そのため、「ハイパワー(寒冷地仕様)」のガスボンベには、沸点がより低いイソブタンやプロパンを充填するのです。
引用:備える.jp カセットガスボンベの種類とガスの成分 https://sonaeru.jp/goods/energy/gas-cartridge/g-4/
外気温が-0.5℃を下回ると、ガス缶の中の液化ブタンが気化しなくて火がつけられなくなるようです。
メーカー推奨値の10℃以上と理論的に使えなくなる-0.5℃は、10℃以上差があります。
おそらく風の影響も考えてメーカー推奨10℃以上なので、風の影響も実験的に確かめます。
実験的に検証
温度と風の影響を検証してみました。
CB缶の温度を変えて実験
というわけで実験してみました。
メーカー推奨値の10℃以上は実験するまでもないので除外しました。
●用意したもの
- カセットコンロ
- 冷蔵庫で冷やしたCB缶 (4℃)
- チルドで冷やしたCB缶 (1℃)
- 冷凍庫で冷やしたCB缶 (-18℃)
●実験手順
温度を変えた各CB缶を使って、コンロで火がつくか確認した。
●結果
冷蔵庫(4℃)とチルド(1℃)は何も問題なく点火しました。
冷凍庫(-18℃)は点火しません。
CB缶をセットしたときのシューって音もしてなかったです。
冷凍庫CB缶は沸点である-0.5℃を下回ったので、液化ブタンが気化しないというわけです。
水を沸騰させられるか実験
加えて、カセットコンロのお仕事である「水を沸騰させられるか」の実験をしました。
●用意したもの
- カセットコンロ
- 水 200ml
- 常温のCB缶 (16℃)
- チルドで冷やしたCB缶と保冷剤 (1℃)
●実験手順
温度を変えた各CB缶を使って、コンロで水200mlを沸騰させるまでの時間を確認。
なお、チルドで冷やしたCB缶は使用中に温度が変わらないように保冷剤で冷やしながら使用した。
●結果
CB缶の温度にかかわらず、水は2.5分で沸騰しました。
風を考慮して実験
扇風機で風を起こしながら、カセットコンロで水を沸騰させてみます。
●用意したもの
- カセットコンロ
- 水 200ml
- 常温のCB缶 (16℃)
- 扇風機(弱:風速3m/s 強:風速5m/s)
●実験手順
常温のCB缶を使用して、扇風機で風を当てながらカセットコンロで水を沸騰させるまでの時間を確認した。
●結果
弱(風速3m/s):4.5分で壁面に泡が確認できたが、10分経ってもボコボコと沸騰しなかったので実験中断。
強(風速5m/s):5分経っても壁面に泡が確認でできなかった。水の温度も変わっていなかったので実験を中断した。
風で火が散って効率よく水を温められないからでしょう。
どうしてもCB缶を使いたいのなら、カイロで温めたり寒冷地用や風防を使おう
100均のCB缶では冬には力不足だと分かりました。
中身が同じガスなsotoレギュラーガスやsnowpeak銀缶も同じです。
CB缶には中身のガスが違う寒冷地用があるのでそれを使いましょう。
スノーピークの金缶は中身がイソブタンなので氷点下でも-10℃くらいまで使えます。
そして風防。
風が吹いていると火力がグンと落ちます。
まとめ:CB缶の敵は温度より風でした!
この記事でわかることは以下の2つ。
- CB缶単体では、冬では使えない
- どうしても冬にCB缶を使いたいなら寒冷地用を使う
風防さえつければCB缶でも結構いけるじゃんと思いました。
日中は気温が氷点下にならないくらいの、秋や初冬なら十分使えますね。
CB缶ユーザーのみなさま、安心して気温一桁の日に使用してください!
ただ、風防はお忘れなく。
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